易学の用語「繋辞伝」とは?

易学に関する用語
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易学の用語「繋辞伝」とは?

占い大好き

先生、「易学」に関する用語「繋辞伝」について教えてください。

占い研究家

「繋辞伝」とは、易経の「十翼」の一つで、解釈の言葉を書き綴るという意味です。この「繋辞伝」は更に上伝と下伝に分かれ、六十四卦三百八十四爻の凡例を通論する。「繋辞伝」によって周易は自然哲学・実践倫理をも説く経典としての意味付けがされました。

占い大好き

「繋辞伝」は、易経の解釈書ということですね。

占い研究家

そうです。「繋辞伝」は、易経の思想や理論を解説したもので、易経を学ぶ上で重要なテキストの一つです。

繋辞伝とは。

『繋辞伝』とは、『易経』の注釈書のひとつです。「繋辞」とは、解釈の言葉をつらねるという意味です。この『繋辞伝』はさらに上伝と下伝に分かれ、64卦384爻の解説を集めたものです。これによって『易経』は、自然哲学や実践倫理を説く経典としての意味づけをされるようになりました。隋の煬帝が行った焚書に火を免れた『河図洛書』を参考に挙げて論じる場合に取り上げられることがあります。

繋辞伝の上伝と下伝

繋辞伝の上伝と下伝

繋辞伝の上伝と下伝

繋辞伝の上伝とは、繋辞伝の注釈書である『繋辞伝疏』を著した宋代の学者である朱熹が、繋辞伝を易経の本体ではなく、易経の付録であると主張したことです。朱熹は、繋辞伝の内容が易経の他の部分と一致しない部分が多く、また、繋辞伝には儒教の思想が強く反映されているため、易経の本体とは認められないと主張しました。

繋辞伝の下伝とは、朱熹の主張に対して、繋辞伝を易経の本体であると主張する立場のことです。下伝の学者たちは、繋辞伝には易経の他の部分と一致しない部分があることは認めていますが、それは繋辞伝が易経の本体であることを否定する理由にはならないと主張します。下伝の学者たちは、繋辞伝には易経の根本思想である「道」について深く論じられており、また、繋辞伝には易経の他の部分にはない貴重な情報が含まれていると主張しています。

繋辞伝の凡例

繋辞伝の凡例

繋辞伝の凡例

繋辞伝には、その内容を理解するための凡例がいくつかあります。

・-「不易」と「変易」-不易とは、変化しないもの、変易とは変化するもののことです。易学では、世界は不易と変易の両方の要素から構成されていると考えられています。不易の例としては、陰と陽、乾と坤などがあります。変易の例としては、四象や八卦などがあります。

・-「陰」と「陽」-陰と陽は、易学の二元論の概念です。陰は、受動的で暗いもの、陽は、能動的で明るいものを表します。陰と陽は、相互に作用し合い、変化を生み出します。

・-「四象」と「八卦」-四象は、太極から生じる四つの基本的なパターンである少陽、少陰、老陽、老陰のことです。八卦は、四象をさらに二分した八つのパターンである乾、坤、巽、震、坎、離、艮、兑のことです。八卦は、易学の占いなどに用いられます。

これらの凡例は、繋辞伝の内容を理解するための基本的な知識です。

繋辞伝の自然哲学

繋辞伝の自然哲学

繋辞伝の自然哲学

繋辞伝は、儒教の経典である「易経」の最も重要な部分の一つである。易経は、紀元前10世紀から紀元前3世紀にかけて書かれた占いの書物であり、宇宙のしくみや人生の道理を説いたものである。繋辞伝は、易経の十翼の一つであり、易経の哲学的な解釈を述べたものである。

繋辞伝の自然哲学の特徴の一つは、宇宙を全体として捉える考え方である。繋辞伝は、宇宙を一つの有機体とみなし、その中の一切のものは互いに関連し合い、影響し合っていると説く。宇宙のしくみは、決して個々の事物の集まりではなく、全体として一つの秩序をなしているのである。

繋辞伝の自然哲学のもう一つの特徴は、変化を重視する考え方である。繋辞伝は、宇宙は常に変化しており、その変化は永遠に続くものであると説く。宇宙の変化は、決して終わりがなく、常に新しいものが生まれ、古いものが滅びる。この変化の過程は、秩序と混沌の循環であり、宇宙の根本的な法則である。

繋辞伝の自然哲学は、単なる抽象的な哲学ではなく、現実の人生に適用できる実践的な哲学である。繋辞伝は、宇宙のしくみや人生の道理を理解することで、人生をより良く生きることができることを説く。繋辞伝の自然哲学は、儒教の思想の基礎であり、中国の伝統思想に大きな影響を与えた。

繋辞伝の実践倫理

繋辞伝の実践倫理

繋辞伝の実践倫理

繋辞伝は実践倫理として、人間関係や社会生活のあり方について様々な指針を示しています。例えば、「仁とは、人を愛することである」という仁の定義は、人間関係の根本をなす重要な徳目として、広く用いられています。また、「義とは、正しいことを行うことである」という義の定義は、社会生活において、正義や公平さを重んじることの大切さを説いています。

さらに、繋辞伝には、中庸の徳についても説かれています。中庸とは、過不足がなく、バランスのとれた状態のことを指し、物事の判断や行動において、極端を避け、適切なバランスを保つことが大切であると説いています。

繋辞伝の実践倫理は、人間関係や社会生活において、德を重んじ、中庸の徳を保ちながら、正しく行動することの大切さを説いています。それは、人間としての生き方を考える上で、今もなお、大きな示唆を与えてくれるものです。

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